中国古典音楽 - 二胡弦堂

中国胡琴音楽古典譜

 音楽の学習であったりとか、古典資料を置いている頁です。
録音などの資料は、中国民族音楽の録音にまとめています。

 中国胡琴は2本の弦を使いますが、同時に鳴らすことはないので、常に単音で演奏します。そのまま演奏すると音楽が単調になります。それゆえバイオリンは伴奏楽器を必要とします。中国胡琴はその代わりに、指板がなく弦が宙に浮いていることを活用して様々な「花」を加えて、単音だけとは思えない演奏作品に仕上げます。

 古典音楽は、そのあらゆる演奏技法の集大成です。そのため中国胡琴を適切に扱うためには、古典は避けられません。

 胡琴古典曲の原作は非常に古いものです。それらは旋律が残されているのみで、その素材を使って奏者が即興的に演奏作品に仕立てていました。そういう意味ではジャズのようなもので、完成した作品を何度も演奏するというものではありませんでした。やがて西洋クラシックの影響で”作品”を纏めるという概念が生まれたこと、またレコードの時代に入ったという諸条件の影響で、1912年の清朝滅亡より少し前の混乱期から大躍進時代59年頃の大飢饉までの約50年で多くの作品が整理されました。

 中国胡琴は複数の種類がありますが、大抵はまず二胡から入門します。そこからさらに板胡、高胡、京胡に進むこともあります。二胡は他の弦楽器に比べて比較的癖がないので様々な楽器の作品を演奏することが可能です。中国の胡琴奏者がこれら全てを演奏するということはほとんどなく、個人の嗜好や出身地、住んでいる地域に基づいて二胡のまま留まるか、異なる楽器に移行します。しかしいずれも似た楽器ですので、どれかができれば演奏自体は割と容易に可能です。

 楽器を手にするか歌唱や舞踊の練習をすると同時に「音楽理論(和声学)」を習得しなければ、本当の意味で理解できません。また理論は、その道の人たちの中での共通言語でもあります。ひらがなのようなものです。最初の段階では理想的なハーモニーから入るため、禁則が多かったり、こうあるべきという決まりが多くあります。その分、わかりやすくなります。これが音楽における一般常識です。そのため最初に和声楽からといたしました。


A 音楽理論 西洋と中国の音楽理論について
B 中国伝統音楽の分類 中国と周辺の各地の音楽
C 調弦
D 把位
E 音程
00 周少梅編集譜 古典学習者のための入門用練習譜 おそらく単冊 ¥?
03が終わってから
01 蒋風之傳承譜
蒋風之古曲
  • 高山流水
  • 悲秋
  • 鴎鷺忘飢
  • 関山月
  • 漢宮秋月
  • 潇湘水雲
  • 花歓楽
  • 熏風曲
  • 玉関花
  • 梅花三弄
  • 喜山園
  • 雲慶
  • 四合如意
  • 三宝佛
  • 浄小瓶
  • 落花
  • 風雷引
楊蔭瀏古曲
  • 濤陽夜月
  • 陳隋古音
  • 虚籟
  • 後満庭芳
2冊組 ¥3,350
2023年11月
02 劉天華
中欧折衷十曲
  • 良宵
  • 病中吟
  • 月夜
  • 苦悶之謳
  • 閑居吟
  • 悲歌
  • 空山鳥語
  • 光明行
  • 独弦操
  • 燭影揺紅
陳振鐸古曲
  • 花歓楽 江南絲竹
  • 四合如意 江南絲竹
  • 揚合 江南絲竹
  • 虞舜薫風曲 江南絲竹
  • 蕉窗夜雨 広東音楽
  • 漢宮秋月 瀛洲古調崇明派
  • 北正宮 冀東民間音楽
付録
  • 梅花三弄 承徳宮廷音楽
  • 清江引 智化寺京音楽
2冊組 ¥3,350
2025年5月
【古典音楽の基本奏法解説はこれより
下では掲載されず、各分野で特徴と
なっている奏法のみを記載します】
03 阿炳 二泉映月 寒春風曲 聴松
2冊組 ¥?
04 孫文明  
05 江南絲竹
06 広東音楽
07 梆子
08 京劇
101 越中おわら節 2024年5月

 こちらは、一般的な「紫竹調」の譜です。また、異なる"一般的な"紫竹調の譜もネット上で容易に見つかります。曲牌の骨格は決まっていますが詳細は奏者の自由なので、いずれの譜も結構なものです。だからといって完全に自由ではなく、暗黙に了解されている法則を無視することはできません。しかしそれは”了解済み”であるため、譜には記載されていません。ある一定の水準の奏者にとって見やすいのがこの譜です。

 二胡は無伴奏で演奏されることの多い楽器で、単音の旋律を様々な技法で装飾します。劉明源が中国音楽学院民族楽団と共に1994年に録音した、今となっては「クラシックな」演奏があります。この演奏の特徴はまずテーマを全体で斉奏し、3つの楽器が交代でソロをとります。これを2回繰り返してまたテーマの斉奏で終了しています。つまり合奏ではありますが、ソロの部分も混じっています。ソロは無伴奏でも演奏可能な内容です。1:56のところを確認してみて下さい。録音への入域は、どちらも「cyada.org」です。諸外国(中国ではない)からの音源へのリンクでサイトが重くなるので、嫌がられるワードにしてあります。

0:00 合奏
0:39 笛子(張維良:37歳)
1:19 琵琶(楊靖:女流 29歳 劉徳海の弟子)
1:56 二胡(劉明源:63歳)
2:33 合奏
3:12 笛子
3:52 琵琶
4:30 二胡
5:09 合奏

 この演奏が、”正統”というわけではありません。これはこれで1つです。別の人の演奏を聞くと内容が違っています。演奏する度に違ってしまうという人も多いです。ですが、その根底には法則があります。法則を把握するためには、理想的であると同時に含蓄のある花点(装飾)が施された芸術作品を手本にするのが好ましいものです。それを辿れば自ずと法則が理解できるようになります。