17 中国の7音階(音楽理論) - 二胡弦堂


 中国5音階の弦楽器で4と7を出す場合、琵琶であれば3か6を強く抑えることで少し高い音を得ます。古箏は駒の右側を弾いて音を出しますが、駒の左側を強く押さえることで4と7を得ます。4は3と5の中間で4と#4の間です。7も同じく6と1の中間です。ですから7音階というよりも、5+2音階といったような感じになります。中間位置取りであれば他の音とは響和しません。これが問題になる場合は柔軟に対応し、少し下げたり上げたりして合わせます。この理由で4と7に関しては音程を明確化することはできません。転調で4か7が5音階の骨格を成す音となった時は正確な4か♭7に動かされます。例えば角調式で主音の3から完全5度は♭7になります。この4と7に関する曖昧さを整理します。

1. 経過音
 343,171,345,176のような経過音の場合は、4,7は中間位置取りになります。

2. 微音終止の前
 楽句や楽節の終止音が微音5で、その前が4だった場合、つまり45--の時の4は中間位置取りよりもう少し高くしますが、#4までは行きません。そうすることで終止の5がより安定します。

3. 3度に挟まれた弱拍
 4と7の前後が3度音程で、4,7が弱拍(小節の1拍目ではない)だった場合は中間位置取りになります。2761,67276---,5672,2432,5245,5423などの4,7はすべて中間位置取りです。

4. 骨格音、長い強拍
 5音階の骨格を成す音になった場合、強拍(小節の1拍目)で伸ばす音の場合は、十二平均律で鳴らす。

5. 完全音程
 前か後ろの音と完全4度か5度を構成する場合は、十二平均律で奏する。4の前後のどちらかに1か、7の場合は3。


 広東音楽と潮州音楽には4と♭7の両方を5音階に属す音として扱う作品があります。広東音楽では「乙凡調」(工尺譜で乙は7、凡は4)、潮州音楽では「重六調(重三六調)」と呼ばれます。軽六調(軽三六調)というものもありこれは微調56123(長調)で一方、重六調は羽調5♭7124(短調)を指します。潮州では二四譜というものが伝統的に使われ、5612356を2345678に当てはめます(2が主音、4が支柱音の4度関係になり、潮州二弦の調弦も24に合わせられます)。3(数字譜の6)と6(数字譜の3)を半音高くしたものが4と♭7になりますので重三六調と呼ばれ、4と♭7が5音階上の基本音になります。5音短音階なので、4と7に替えて3と6がありません。4と♭7は十二平均律です。ほとんどの譜で♭は書かれていませんが、乙尺調と記載されていれば7に♭を入れる必要があります。面倒ですので52の記譜を63に替えて演奏しやすく書きなおされているものもあります。乙凡調は「昭君怨」「双星恨」など複雑な感情を表現する作品に使われています。


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