この琴頭は、古代の文官が被る帽子に着想を得ました。大きさのバランスにかなり試行錯誤いただいてたいへんだったようですが、ともかくこういう感じに落ち着きました。
材は全体に金星が出ている古い材です。
弦はスチール弦と絹弦で比較しましたが、絹弦の方が良いということで換えてあります。好みでスチールに換えていただいても構いません。また変更する場合は、響きが狂いますが強く弓を擦って強振させると間も無く合ってくるようになります。
音は古楽器に近いのですが、そういう方向の音が出るように呂建華師が調整したものと思います。昔の北京琴は枯れた味わいがあったし、そういう方向に戻そうと思えば可能ではあるということがこの個体を見て感じられます。