四川省の有名な茶の産地のあたりで漢方薬を煎じる鍋を作っているところがあります。荥経(Yíng jīng)というところです(地図はクリックで拡大します)。漢方は自然の生薬を煮出すので口当たりが悪いのですが、荥経の泥を使うと滑らかになるということで昔から使われてきたものでした。本来は茶器に使う泥ではありません。煮出すものに使います。土鍋に近いものです。
四川・成都の南方では緑茶の献上品とチベットへ送る黒茶を生産していました。なかでも黒茶系、普洱茶とこの泥は非常に相性が良く、実に奥行き深く、そして甘くします。もっとも、普洱茶は漢方のようなものなので相性が良いのはそのためでしょう。
500cc前後 ¥15,000
荥経が茶壺の生産を始めるようになったのは近年で、まだ10年余りしか経っていません。本品はその最初期のもの2000年代のもので、骨董というほど古くはないのですが、全く無名だった頃のものでレアです。実質400cc以下での使用になると思います。専用の箱はありません。
茶を煮出す場合は土鍋と同じ要領で使います。水を入れると外面から染み出してきますので、鍋として使う場合は粥で目止めします。茶器の場合、粥は使いたくないので、そのまましばらく急須として使って漏れが落ち着いてからでなければ火にはかけられません。完璧な目止めは不可能です。いつまでも若干は漏れます。それでも底面は乾かしておく、弱火にするといった注意をすれば使えます。沸騰するまでに水分の半分近くを失います。霊芝など漢方薬を使った場合、匂いが残りますので茶には使えなくなります。



