紫砂一廠紫泥具輪珠 - 二胡弦堂


紫砂一廠紫泥具輪珠
約145cc ¥25,000

 民国期の巨匠・程寿珍が、異種紫泥を混ぜることで特殊な効果を表現していました。紫泥は清水泥にする加工法もありますし、渋い色合いなので何かと好まれたようです。青い泥はありますが、焼くと違う発色になってしまうので、青磁のような泥はありません。紫泥は他のものよりは近いので、そういう意味でも好まれた可能性はあります。そう考えると、青磁の青は如何に難しいかがわかります。紫泥の最高のものの1つは天青泥ですが、焼くと茶色になるのに名称は天青、当時から青を求めていたのではないかと思わせられます。

 紫泥を混合する技術は秘密だったため製法が失われたものもありますが、一廠設立後は一部が作られていたようです。そのデッドストックが見つかったので焼いたものです。当時台湾で人気があったとのことなので、烏龍茶に合うのかもしれません。紫泥なのでどの茶にも合うとは思います。泥が錬成されたのが70年代頃で、それが倉庫に眠っていたものです。文革末混乱期のためかもしれません。焼いたのは現代です。

 これは写真で見た感じでは天青泥に似ていますが、現物を肉眼で確認すると違うものです。どちらかというと黒に近い印象です。どうしてこういうものをわざわざ作ったのでしょうか? 紫泥がこういう色になるということは青灰泥を混ぜていると思われ、そうしますと泥の品質面から台湾で好評を得たであろうことは理解できます。加えて外観の黒も好評された可能性があります。男性は黒が好きです。