紅泥 hóng ní 圓珠 yuán zhū
宜興市南方に鼎の形に3つの山があります。南東が黄龍山、南西は青龍山、北は趙庄です。歴史上、紅泥の主要な産地は趙庄南部です。民国期に採掘され枯渇すると解放後(つまり共産党以降)は趙庄のすぐ北、山を超えた反対側の川埠蒋笠で採掘されました。これも現在枯渇しています。この2箇所は同一鉱脈でした。60,70年代に紫砂一廠がさらなる捜索を行い、1つは川阜煤鉱医院付近で鮮烈な赤い泥を発見しました。これが一廠の代表的な紅泥です。さらに黄龍山でも僅かな紅泥が発見されました。ここは2種類あります。浅い地層で見つかったものはこれは紅泥ではなく紫泥ではないかという研究者もいます。これは紅皮龍と呼ばれています。砂が多く粒子感が強く出ます。
ここでご紹介する黄龍山紅泥は、もう一つの方で真正な紅泥です。これに朱泥、緑泥などが混じっている共生鉱です。焼き上がった感じは、色の濃い朱泥のようです。しかしこれだけ紅泥が混じっておれば朱泥に対しかなり紅泥の特徴が乗ります。鈍い冴えない色ですので、育ってこないと深みは楽しめないということで10日ぐらい使ったものとの比較も掲載しています。一段高いところに置いて蓋を開けているのが育っている方です。
紅茶と鳳凰単叢はこれがベストでしょう。白磁が良いとか潮州泥とか、いろいろ言われますが、いやいや、やっぱり龍山です。より赤い朱泥というのも日本にあります。潮州も清代から民国、現代まで調べましたが、どうしても宜興に戻りますね。不思議なもので。写真でも少し見えていますが、黒い鉄分がインクを染み込ませたように見えているところが散見されます。鉄分が溶けて滲んでいるようです。育ってくると目立たなくなると思います。
かつて日本の文人がこの泥を愛し、コピーを作らせて使用していました。そんなに大事にする程の泥なのか? 煎茶を淹れると4,5煎はいけるというぐらい活かされます。かなり旨くなります。光沢もかなり出てきます。緑茶の場合、蓋を使わなかったりしますが、そうすると蓋は光沢がありません。そこで慌てて蓋を閉めたりしてみるなど、それぐらい急速に輝いてきます。



