オイルコンデンサーと一部巻線抵抗を使って濃い音を目指します。
中華の古いパーツで自作したい向けのものです。コンデンサーと抵抗、インダクター、バイパススイッチ(紅旗牌)は揃っていますが、その他は揃える必要があります。他にはボリューム5つと中高域用5接点、低域用2連3接点セレクタースイッチ、配線材、シャーシが必要です。製作上のサポートはありませんので製作できる目処を確認してから購入を決めて下さい。パーツがまとめて放り込まれているのに回路が書いた紙が入っているだけです。しかしパーツの値は全部書いてあり、カラーコードのような解読必要なものはありません。ご質問を受け付けないという意味ではなく、製作できる方用のご自身でのカスタマイズも可能にするパーツ類ということです。3接点のセレクタースイッチは、トグルスイッチの方が安上がりです。この場合、2回路のON-ON-ONのものを探します。インダクターは2つで、直列固定です。コンデンサーの切り替えだけで周波数を変えます。インダクターは接近させると互いに影響を与えますので最低限1つ分は離して組み込んで下さい。1uFコンデンサー(写真左上角の一番大きいパーツ)は両側から端子が出ていますが、このどちらかを使い、一方はグレーの外面から採ります。グレーの塗装は絶縁ですから導通していませんが、底にはネジ穴が2つあり、そこは塗装がないので線を巻きつけて引き出します。塗装がない部分が他の回路と接触しないように気をつける必要があります。
パーツは多くはないのですが、ボリュームが多い分、小型化は制限があります。そこで値を極力固定化すれば、ボリュームを減らしてコストダウンもできます。調整は雰囲気が結構変わりますが、ずっと使っていると決まったパターンに落ち着きがちです。ですから固定化は一々面倒を見なくても良いというメリットもあります。声やいろんな楽器で使う想定なら固定化はしない方がいいでしょう。
中高域の12kと16kですが、16kの方の0.01uFは真空管時代のカップリングコンデンサーで軍用のパーツとは少し違いますのでちょっと雰囲気は変わると思います。0.022uFだけ古い機材から取り外したもので新品ではありません。他のパーツは全てデッドストックです。コンデンサーはすべてオイルで統一してありますのでエージングに少し時間を要すると思います。安定してくると抜けが良いのにこってりした味がでます。そこで抵抗も2本は巻線を使いました。後の2本は大紅袍です。濃い中華を堪能できるのではないかと思います。