金属弦より小さいです。音が小さくなる訳ですから、練習はしやすくなると思います。
バイオリンなどは爆音といえる程とにかく音が大きいので、広いところでも音がよく聞こえますが、それに対して、二胡は比較的かなり音量が少なく、そこへ絹弦に変えますとさらに音量が減少しますから、状況によっては使えない場合があると思います。しかし二胡の演奏会は、マイクを使う場合が多いので、結局それなら鉄弦、絹弦どちらでも同じだろうと思います。茶館のような狭い場所で、拡声装置を使わない場合は細心の注意が必要です。こういう場所は伝統建築でない限り、建物自体に音響的な配慮がない上、お客さんが多数入ると音が吸われます。この対策は、弦に何を使うかに関わりなく重要です。
しかし違う考え方として、大音量は必要ないというものもあります。現代人は大きな音に慣れ過ぎてしまい、完全にアコースティックな環境で聴くことのできる場所は少なくなっています。欧州のオペラハウスですら、各所にヤマハのスピーカーを配置し、微妙に音を鳴らすことで補完しているとされています。そうでないと、あまりの音の小ささに驚く人がいるようです。録音もデジタルの枠一杯に収めてしっかり聴かせますが、敢えて控える録音なども出てきて世に問うも、現代人の多くには難しいようです。ですが、果たして大きな音が必要なのかは充分考えるに値します。