これは10年以上前に呂建華が作った黒檀二胡です。中国ではこの上級の黒檀を"紫檀"と呼びますが、それは安価な黒檀と区別するためなので、ここでは黒檀とします。すでに使い古されており、蛇皮はかなり荒れていたので、呂建華に再度貼ってもらいました。そして金属軸も木軸に交換して貰っています。この材はすでに入手難ですので、貴重なものと思います。
呂建華黒檀北京八角二胡7の録音
呂建華は新琴を販売する時に「新しいうちは音が良くないので3ヶ月後に評価して下さい」と言います。こんな高いものを買うぐらいの顧客だったら言われなくても3ヶ月後の音はすぐにわかると思いますが、それでも言います。そこでこの二胡、木材だけ使い古してあって、蛇皮は新しいという特殊な状態の二胡だったらどうなるのか、とても気になったのですが、始めからもう3ヶ月経ったような音で鳴ります。表情豊かに演奏できると思います。硬過ぎるという感じはありませんでした。材も非常に良いですし、エージングが面倒という方はこれが良いと思います。