呂建華黒檀八角に光舜堂和紙人工皮を貼ったものです。光舜堂ブログに概要が記載されています。
中日協作・競作・響作にしたいです
人工皮は雑味がないことが弱点だと言われてきました。しかし安定性など他のメリットもありますので適材適所で使われています。しかし光舜堂による和紙人工皮は、従来の人工皮の問題点を克服しながら人工皮だから備えている良さも消えておらず、実によく出来たものということで三味線などからの注文もあるようです。カラーは白のみです。和紙ですから色をつけるのは簡単ですが、松脂の付着で汚くなる上、拭いても取れないとのことで、白が美観を保ちやすいということでこの1色で決まっております。
気候や湿度の音への影響が非常に少ないため、演奏旅行される方か初心者、さらに楽器のご機嫌伺いをやりたくない方々に好評です。しかしどのような環境でも大丈夫ということはありません。気温が50度に達した南インド演奏旅行では伸びきって使えなくなったそうです。小西ボンドさんの話では47度ぐらいが限界ではないか?とのことです。そのため、過酷なサバイバル的演奏旅行において、人間と同様に楽器も死に至るリスクがあることをよく理解する必要があります。このことで意識していただきたいのは、車の中に放置は危険ということです。これは全ての楽器に言えると思います。人工皮は打たれ強いとの過信は避けていただくようにお願いいたします。
楽器は2つあり、標準は呂建華二胡の音のままです。しかしエージングの必要がないので新琴のように硬くはありません。光舜堂で皮を貼ったのに呂建華の音なのですか? そうなのです。光舜堂曰く、皮じゃないのだと。内部の、特に皮に接するあたりの削り方で音が決まるから皮は関係ないのだと。信じがたいので直に確認に行きましたがおっしゃる通りで非常に驚きました。
もう一つは2つ目の方で、胴内部の奥に羽根がついています。古楽器に採用されていたものを光舜堂の楽器全てに適用しているものですが、これによって音の傾向が変わっています。テストで仮にやってみたものですが、どちらも良しで判断し難いということで、どちらも採用となりました。これは後から取ることもできます。どちらも花窓は接着しておりません。タブで、呂建華そのものは「中国」、光舜堂寄りのチューニングは「日本」を選択して下さい。
価格の内訳は木材 25万、和紙皮 7.7万、紅龍弦 3300、光舜堂謹製駒 5500です。