金属弦と絹弦以外にも種類がありますか? 歴史はどれぐらいありますか? - 二胡弦堂


蘇州の絹工場の古い写真。このような産業の伝統が二胡の発展に大きな影響があった。  西洋の弦楽器には、「羊の腸」を加工した弦(ガット弦)が主に使われてきました。これは材料の入手のしやすさから選択されていたようで、切れにくい弦の製造は極秘とされていたようです。金属弦については14世紀末から登場し、18~20世紀初頭の間で大流行した時期もあったようです。巻弦は17世紀半ばに発明され、芯材には絹とガットが用いられていたようです。しかし絹芯巻弦は耐久性の問題から徐々にナイロンなどの新しい素材に変わっていきました。近代までは、ウィーンの管弦楽で絹弦が高音弦や巻弦の芯線として使われていました。

 今日でも上記のすべての種類の弦が世界中のいろいろな地域で作られており入手は可能です。西洋の古楽をされている方の中には、ガット弦や絹弦を自作される方さえおられます。

 二胡には、ガット弦が使われていたことがあるのかわかりません。基本的に東洋は絹、西洋は腸とそれぞれの地域で手に入りやすいものを使用していたとされていますので、中国にガット弦の文化はなかったとされています。しかし二胡に関しては、その由来すら明確ではないので、はっきりしたことはわかりません。中国には撥を使う楽器用に動物の血管を固めた弦があり、板胡にも使われます。これはガット弦に似ています。

 西洋には詳細は不明ながら、絹弦をネイティブで使用した楽器があったようで、ウィーン楽器博物館に未確認ながらそういう楽器が収められているという話があります。これがもし中東のウードであれば、この楽器は絹弦を使用していましたので特に珍しいものではありません。またインドにもガット弦があり、さらに銅弦も使われているようです。




二胡弦堂
創業2008年 二胡弦堂