手っ取り早く、二胡の音がよくなる方法を教えて下さい。 - 二胡弦堂


松脂銀の容器  特に努力が要らない方法というのは結構あるものかもしれません。とりあえず、良い品質のものを使えば音はよくなることが多いかもしれませんし、不要なトラブルもないので進歩の妨げになるものは減ると思います。名手は基本的に経済的に恵まれた人が多い傾向があります(昔の巨匠たちは貧しい人が多かったのですが、この頃は採算重視のモノ作りではなかったのできちんとした物が多く、経済性は関係なかったかもしれないと想定することは可能なように思えます)。

 弓とか駒などどうするか、いろいろノウハウがあると思いますし別項にもいろいろ書いていますが、手っ取り早い方法としてはほんの僅かな効果しかありませんがこういうものがあります。松脂や弦をあらかじめ、金、銀、銅、錫などの容器で保管し、そのあと使うというものです。メッキの容器は効果がありません。これらの金属は、水や食品の味わい良くする効果があるということで食品関係に使われます。茶もこれらの容器で保管するとおいしくなりますので、かつて四川で摘まれた献上茶は銀の壷に収めて北京まで運ばれました。右上の写真は松脂を銀器で保管しているところです。中世モロッコの銀細工です。

 縄文人は土器というものを作って生活していたことが考古学の発掘でわかっています。土器は泥を使って焼きますのでいろんな材料が使えたと思うのですが、彼らはそうせず、必ず決まって赤土(紅泥)を使っていたようです。縄文期の壺は水や食品が腐敗しにくい非常に優れたものだったと言われています。紅泥は現代でも宜興、常滑などで使われています。また縄文人は刃物を作るのに必ず緑石を使っていたと言われています。石器と言われるものです。硬い石であれば何でもいいのですが必ず緑だったようです。緑石と他のものでは料理の味が違うとされ、現代でもいわゆるパワーストーン扱いで多くの緑石製品が中国で販売されています。緑石は水を浄化しますので、そこらの河原で取ってきたものでも(一応消毒はしますが)水に入れると味が変わると言われています。中国では景徳鎮、日本では有田などの古い白磁の焼き物も同様の効果があります。このような容器も金や錫のような効果があります。

 日本の楽器では三味線に僅かな金や銀を使って響きを作っていますが、そうであれば二胡だったらどうなのでしょうか? やり方はいろいろ考えられますが、手っ取り早そうな方法の1つは、控制綿で銀を包むという方法です。音に渋い輝きが出て高音まで綺麗に出やすくなります。少々音が篭り気味の楽器には効果があります。さらに踏み込んで駒を銀に変えたらどうでしょうか? これは試していません。なぜなら銀はかなり柔らかいのです。純度を下げればいいのかもしれませんが、駒はスチール弦使用者にとっては消耗品ですし(絹弦は駒を痛めませんので絹弦のみ使う場合は使い捨て前提で駒を持つことはありません)ここに高価な材料を投じるのはもったいないように思います。絹弦でも99%以上の銀は使えないでしょうね。




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