天青泥 - 二胡弦堂

 

天青泥
約250cc ¥185,000

 絶滅したとされている天青泥ですが、実際には明代・古宕口で見つかり(写真参照、資料もある)、3号坑、4号坑でも見つかっております。焼成温度によって色彩が変わりますが、使い込むと土肝色となって参ります。これはちょっと使ってあります。1つしか入荷していません。販売はされておらず、関係者の中のみで流通されております。小店も関係者ということで1つ入手しました。

 明代より使われているかなりクラシックな泥というのは、わかりやすいインパクトを与えるものではありません。泥の個性が強いと茶が変わってしまう、今のように大量生産の茶はないのでそのようなものは必要ありません。それよりむしろ、茶そのものの特徴を引き立てるようなものが必要です。

 コクや余韻は少し削り、その代わりに茶、というより茶湯を引き立てる、そのため本質的に良質の茶でなければ発揮されず、また茶の素性をわかりやすく提示するようなところがあります。冷金黄も同様の傾向です。茶とは水が命なんだな、と思わせるものがあります。茶を美味しくするなどは庶民的だとすれば、これは貴族的です。日本緑茶は備前などがありますが、それとも違う、茶ではなく湯に品を与える、そういうものです。所有者に水あっての茶という本質を教育します。かなり素養がないとこんなのは価値がわからない、やっぱり昔の中国人、侮り難いと感心させられます。