清徳堂梨皮红泥菊花八辯壺 - 二胡弦堂


 清徳堂というのは清代のメーカーです。単孔です。

 清徳堂はかなり良いものを作っており、宮廷にも納めていましたが、偽も結構出ているということでその話からせねばなりません。いわゆる名跡ということで、後に売却され民国期には別の工房が清徳堂銘で製造していました。今でも継承されています。ある製作家がこの名跡を買って自分の作品を「清徳堂」で販売しています。この流れを見ると実際に本物の清徳堂と言えるものは清代の一時期のものに限られるということになります。ブランドの売却時に印も受け渡されるので、印を見て鑑定することにはほとんど意味がないように思えます。そういう色々な混乱があるためか、現代の清徳堂さんは古い印を使わず、現代のものであることがはっきり分かるように新作の落款を使っています。古い落款もかなりの数があります。

 本品と同じ落款のものを探して比較することにはあまり意味がありませんが、一応探して見ますと幾つかあります。下の写真はクリックして拡大できます。





 上の2つは驚きの高値が付けられています。清代の本物と認定されています。かなりきちんとした作りです。



 一方、落款は同じなのにそれほどの価格が付いていないものもあります。しかしオークション会社による予想落札価格よりも高値で引き取られています。これは清末から民国のものであるということと、泥に対する評価だと思います。中国は偽でも偽と分かった上で高額がつくようなところなので、工作と泥さえ良ければ全て良し、ぶっちゃけた話、落款などどうでも良いのです。つまり最初の2つは特に泥が評価されているものと思います。そもそも、これは何の泥なんでしょうか。今だと全く見かけないタイプです。緑泥と朱泥を混ぜたような感じに見えます。3つ目のペアで売り払われている分は泥に関しては特に珍しくはありません。その辺の違いだと思います。

 そこで本品ですが、梨皮朱泥(紅泥)です。これは昔から使われていたのでしょうか。おそらく近代だと思います。現代は非常に貴重な泥になってしまっていてほとんど見かけませんが、文革前後あたりまでは多くはないものの、そこそこ使われています。工作を見ても近代だと感じられます。ということは正宗な清徳堂ではないということになります。落款は本物でしょうが。近代であればわざわざ偽の落款を作らなくても使えたはずですし。買収した正規の清徳堂が出したものでしょうけれども、そうであれば法的には本物になります。ややこしいですが、そういう微妙な時代のものになります。そこらへんは気にしてもしょうがないので、泥ですね、この梨皮紅泥は評価できると思います。かなり甘い茶が淹れられます。特に緑茶は素晴らしいと思います。

¥65,000


 泥には多くのヒビがあります。ここから壊れてきたりとか、水が漏れたりはしません。この手の泥は割れが出ていないものよりも質が良いと思います。極めて得難い泥だと思います。紅泥の最高クラスと言っても良いと思います。

 容量は約280mlです。割と大型です。大きいので水温はブレにくく、非常にコントロールしやすいので、旨い茶は淹れやすいと思います。この茶壺は足が付いており、茶敷は使いませんので付属しません。
























二胡弦堂
創業2008年 二胡弦堂