古来の調合による本山朱泥具輪珠 - 二胡弦堂


 原鉱の朱泥としては現在、黄龍山、趙庄、小煤窑と呼ばれるようなものがあって、それぞれ基本的に高純度の泥が使われます。しかしこれは極めて製造困難なため、昔は調合されていたということが「朱泥について」で説明しています。何が良いのかは一概に言えないと思いますが、かつての趙庄朱泥は20%の黄龍山朱泥が混ぜられていたということで、それを現代に復刻したのが本品です。一方、本山緑泥の方は天然のままです。

 新品の段階では緑泥の方は綺麗な明るい感じですが、朱泥はオレンジ色で冴えません(写真では濃く写っていますが、実際はもっと冴えない浅い色です)。しばらく使っているとツヤが出てきます。焼成の段階で蓋を合わせて窯に入れると焼き上がりの時に蓋がくっついて取れなくなるのでガラスの粉末を使います。その粉が中に残留していますが、これは清水で洗って綺麗にしてあります。最初は茶の成分を非常に吸いますので、全く味のない茶が注ぎ出されます。安価な日本の緑茶などでなじませたりします。或いは割り切って白湯だと思って飲んだりします。旨い茶が淹って外観も光沢が出てくるまで少しの時間を要すると思います。

 茶を淹れるということに関しては基本的にこれ1つ、どちらかがあれば、もう他には要らないであろうと思います。現代の作品なのでバランスのとれたフォルムで、昔の具輪珠のような歪感はありませんが丸型で砲口という飽きのこない造形です。茶壺はマストアイテムとしてまずは朱泥と言われますが、古来の中国では段泥でした。段泥の最良のものが本山緑泥でした。小店においても古い茶壺を置いていますが、朱泥か紫泥で段泥はほとんどありません。中国人も狙いますからね。値も張りますし。日本では圧倒的に朱泥の価値が高いですが、茶や茶器の創始は信楽です。やはり段泥系です。あんまり言うとあれもこれもになるのでやめますが、この2種は重要な位置付けの泥になるということです。

朱泥 ¥15,000


 製作者の張杰(宜興には同名の製作家は数名いるようですがこの人は公には名前は出していないようです)によると本作は約145mlです。あまりたくさん作れないので時に供給が滞るかもしれませんが入手が難しくなる心配は当面なさそうです。また本山緑泥100%でこちらは水平壺、同じく145mlというものもあります。

緑泥 ¥13,000

 再入荷未定です。おそらく5月? 予約しておいていただければ取り置きします。張杰が135ccもいけるとのことなので次回はそれでお願いしてあります。価格は同じです。

 朱泥は何でも淹れられますが、本山緑泥で発酵茶(紅茶、普洱茶)は基本的には避けます。表面の色が黒くなって見栄えが悪いという理由だけなので、実用だけであれば何でも淹れられるし、かなりスイートです。


緑泥(難有) ¥11,000 販売済

 緑泥は鉄分の爆裂が黒点となって大小散らばっています。古い茶器だと普通にあったものですが、最近はだいぶん細かく精製するためかあまり見かけられません。この辺も気にせずに古いやり方でやっていくのは結構ですが、爆裂の位置によっては少し気になってしまいます。写真のものはあまりに目立ちますが、そのうち茶器の色合いが深化してくれば問題ないとの観点から販売されたものと思います。この一点のみ低価格で出品します。














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