中国から取り寄せる楽器駒 - 二胡弦堂

 

  紫檀空心二胡駒

         ¥ 1,800

 内部を極力くり貫いた駒です。質量が少なく、高さがあるという理想的な条件を追求したものと思われます。独特のスムーズな音の抜けが得られる上、音のボリュームも失わないので、二泉胡や中胡にも合います。また古くなって音が重くなりすぎてしまった二胡にも合います。一般的に普通の二胡駒は溝が彫ってあり、使っていくうちに溝が深くなりすぎてやがて使えなくなります。絹弦ではこういうことは、よほど柔らかい材を使えば別ですが、溝を傷めないので駒の寿命は考えません。絹弦では弦だけ交換しますが、スチール弦では弦の他に駒も交換が必要です。スチール弦の使用でこの駒に変えても駒の寿命の問題から解放されるわけではありませんが、溝がだんだん深くなってきて音がおかしくなってきている気がするという心配からはある程度解放されます。




  古典二胡駒10粒
¥ 1,300

 二胡駒は、何を使ったらいいでしょうか?に記載されている昔の駒の扱い方では、奏者が楽器店に赴いて楽器に合う駒を探すのですが、数ヶ月で合わなくなってくるのでその都度楽器店で駒を探すことについて書いてあります。中国の大都市に住んで入れば可能ですが、それ以外の地域、日本においても店舗に行って商品の駒を次々試すということは難しいと思います。今合わない駒でもやがて使える時が来る可能性があるので購入して失敗したと思った駒も保管しておき、そうしてだいぶん溜まってきていれば自前で選択肢を持てますが、駒も壊れて来るしなかなかそういうわけにはいきません。昔の駒は今とは違い手工生産で形がバラバラでした。だから良かったのですが、今のように規格が統一されていると100個買って1つ合わないと全滅になります。また、左右不均衡の歪な駒が悪いとは限らず、むしろ良い場合が多いということもあります。楽器というものを純粋に追求した場合、昔の方が理にかなっていますが、商品をきちんとする日本の悪影響で中国も綺麗になりすぎています。しかし世の中に流されず独走して昔のやり方を変えていないところがあります。蘇州民族楽器廠です。さすがです。やっぱりなという感じがします。荒い昔のタイプの駒をまだ作っています。この10粒セットです。荒い黒檀を使っており耐久性は見るからにそれほどありません(絹弦であれば十分耐久します)。たまたま当たりが悪いと短時間でダメになるものも非常に少ないですがあります(弦堂で検品して怪しいものは省いてあります)。こういうものは弦の圧力で突然欠けたりします。その辺のデメリットも込みで、駒について扱いが分かっている中級以上の奏者、現代の"商品"に不満がある方向けのセットです。馬乾元の場合は工房出荷時点でこの駒が入っていることが多いですが、弦堂の方からもう少し"きちんとした"駒を入れている場合もあります。ですから付属の駒よりも質の悪い駒を、それだけ別個に販売するということですから普通に考えればおかしな話です。だから現代ではかなり特殊な要求の部類になると思います。




  老松二胡駒
  ¥ 2,300

 老松という材料は二胡駒に最適なものの1つですが、物流量が少なく高価という理由から、それほど市場に出回っていません。京胡など別の楽器の駒としては一般的に使われるので稀な材料ということもありませんが、二胡駒は中華の楽器駒としては大きめなので粗い材料だと使えなかったりしますから、素材の確保が比較的難しい部類なのだと思います。一般的には黒檀や楓が出回っていてこれらも最適な材料ですし、それで何ら問題はありませんから、そこへ老松というのも必ずしも必要ではないという事情が流通を鈍らせている原因ではないかと思います。しかし選択肢としてはあるべきだと思います。二胡駒に最適な材料として知っておきたいものの1つです。




  竹製高胡駒
  ¥ 250

 高胡駒というと他には黒檀のものもあったりしますが、基本はこの竹製です。写真の通りバラバラで一貫性のない作りです。「もっとマシなものはないのか」というお叱りを受けそうですが、いろんな駒があるのは二胡ぐらいで他の楽器はほとんど選択肢はなく、また必要でもないので、結果このようなものになります。コンサート用高胡、広東高胡のいずれにも使えます。1つだけご注文の場合は一番多いタイプから、複数ご注文の場合はなるべく違う形を混ぜて発送いたします。




  牛骨高胡駒
  ¥ 250

 牛骨高胡駒は大変珍しいもので、おそらく現在は市場に出ていないと思われます。これは弦堂個人のコレクションからの放出で10年ぐらい前に購入したものです。竹はスタンダードですが、バリエーションとして牛骨という、かなり窮屈な立ち位置の製品ですが、当時売れなかったのでまとめて買わされた次第です。竹の駒というのはまさに戯劇の響きでその魅力は抗し難く、此れを以てスタンダード、他には要らないとされているのは当然ではありますが、なぜか日本人は好みません。東の沖合の島では牛骨の方が好まれるんじゃないですか。




  高音板胡駒
  ¥ 300

 板胡は、高音と中音がありますが、こちらは高音板胡用です。しかし間違えて高音板胡に中音用駒を付けても問題ないし、逆も然りです。それどころか二胡にも使え、実際弦堂はこれら板胡駒を平然と二胡に使ったりしております。しかし日本人は嫌います。「キンキンするような気がする」などと苦情を言われます。実際、そんなことはないのですけどね。一般的な二胡の音からは少し遠ざかりますね。板胡曲を二胡でやるならこの駒を使いたいところです。何れにしても無理がありますので積極的にお勧めするものではありません。正しくは高音板胡に使います。




  中音板胡駒
  ¥ 300

 中音板胡駒です。これも二胡に使えますね。個人の勝手な見解という但し書きが必要ですが。二胡に対しては中音板胡用の方が使いやすいと思います。しかしこれも正しくは中音板胡に対して使われます。それでは他の選択肢として高胡用や大胡の駒はどうでしょうか。二胡には使いにくいと思いますね。絶対ダメとは言い切れませんが。転用の話ばかりで申し訳ないですが、二胡に使って戯劇の味を得たい場合は板胡用を中心に見ることになると思います。




  中胡駒
  ¥ 400

 中胡駒については、現代では二胡用で代用できるかもしれません。二胡にはかなり小型の駒が使われるようになってきていますので、その影響からか、以前には市場にあった二泉胡駒は見かけなくなっています。二泉胡に二胡用の比較的大型の駒を使うんですね。それか二泉胡にも二胡用小型駒を使う場合もあります。それだったら中胡にも転用できそうです。それでも流石に中胡ともなると専用のサイズの駒はまだあります。これがそうです。材は紫檀です。




  大胡駒
  ¥ 500

 大胡というかなり大きな楽器があります。単純に二胡を巨大化したような感じですが、棹の長さは二胡と変わりません。使われる駒は結構大きなものです。このような楽器はほとんど所有している方はおられないと想定されますが、どういうわけか、年に1回あるかないかの頻度で駒の在庫の有無についてお問い合わせがあります。それで在庫だけしてあってネットには掲載していなかったのですが、一応掲載しておくことにしました。