FangFang二胡弦 - 二胡弦堂


この弦については、二胡スチール弦ガイドもご覧下さい。
古い弦もあります。骨董二胡スチール弦

FangFang二胡弦  スチール弦は種類が豊富で、二胡の場合は特に多くて個性豊かなので、弦を楽しむというのも1つの醍醐味です。古風な音がする風流な弦があれば、現代的に洗練された弦もあり、まさに百花繚乱です。しかし弦をいろいろ買って試すよりも規準となる一種で落ち着きたいということもあります。その場合はまずこれを使うことになると思います。

 パッケージには説明が幾つか書いてあります。右下は「二胡演奏家のための特別な設計」、左下、青地白抜は「専門家の皆さんへ:優れた音色を保つことを保証できる期間は2,3ヶ月です」。どの弦もこれぐらいの使用期間と思いますが、FangFang弦は驚くほど急に3ヶ月ぐらいで衰えますので注意が必要です。これは専門家への注意であって、民間の演奏家は弦が衰えてもそのまま楽しんでいるので、2,3ヶ月で使えないという意味ではありません。 だけど交換はしたくなるでしょうね。

 この二胡弦はドイツの技術を導入して北京で家内工業的に少人数生産していますが、元々は中国人の感性によって最高の弦を作るという研究から始まったもののようです。欧州には有力な弦メーカーが多いのでそういった会社が二胡用にも幾つか出していてとても良いのですが、中華4000年の伝統という観点から見た場合に違和感があるのは確かです(最近うっかり気がつくと5000年に伸びているらしい、これも中国ならではのハッタリだろうと思っていましたが、夏王朝の存在が明確になってきたことで本当にそれぐらいあるのは間違いないようです。ハッタリどころか慎重な研究結果ということで驚かされましたが、大陸に関しては依然、慎重さが求められるのは今後も同様でしょう)。しかし欧州の技術は高度です。そういったことを鑑みて良いところを活かそうということなのだと思います。その過程で数ランクの弦がリリースされ、このFangFangはその一番安価な弦でした。弦堂で全種類を確認した時は、まだこの弦が出てきたばっかりで弦堂も初心演奏者だったので、このFangfangが一番良いと思いました。というのは上のランクの弦は指圧が強いプロの奏者用のものであって、非力な演奏者には扱いずらいものだったからです。それで技術が向上する度に上のランクの弦に換えた方が良いのだろうと思っていましたが、やがて音楽院でもFangFangが使われるようになっていったのですごく驚いたものです。あそこの人たちが使ったら半月ももたないだろうと思って聞いてみたら「確かにその通り」という人もいました。それで弦堂は「Soloとか上のを使えよ」と言ったら、FangFangの方が音が良いので不便を省みずに使っているというような話でした。FangFangはこの青以外に上位モデルの赤もあります。少し価格が高いので青より良いだろうと思う人もいますね。もし赤が良かったら上の写真は赤色だったでしょう。

 この評価はFangFangを作っているメーカー内だけでの評価ですから、FangFangと他メーカーの弦を比較したらどうなのかということも気になります。中国文化という観点から考えた時に最も優れているのはこのFangFangではありません。中国には大きな民族楽器廠が、北京、上海、蘇州にありますが、その3家が出している、これも安価で恐縮ですが、これらの弦を以て最高と見做すべきです。星海牌とか敦煌牌といったようなものです。時々、馬乾元がパッケージにも入っていない訳のわからない換え弦(虎丘牌)を付けてきて、密かに捨てている人もいると思いますがとんでもない話です。あれこそまさに蘇州琴音の具現です。錆びやすいし、いかにも安っぽいですが、わかる人にはわかる味があります。"中国の音"というのはこういう弦の味わいを知らないと体験できないと思います。一方で、価格も高価で音色もギラギラしたゴールド大好き中国という別の一面を反映した弦もあって、これはこれでおもしろいし、どういうわけかこういうのは欧州で作っていたりしますので西洋音楽をやるのだったら良いものですが、作りも確かで、中国伝統弦の、素人は相手にしない風の突き放したようなところもないから安心して使えます。

 このようにいろんな個性や主張がありますが、こうした様々な伝統の中から中庸の美を湛えたものとして出てきたFangFangは、二胡弦の最終形と言えるのかもしれません。いずれの要素も過不足なく満たしていますので、この弦を見たら「普通が一番」と言いたくなります。結局、ご飯とみそ汁に戻るみたいなところがあります。だからFangFangが最高だからお勧めしているわけではないということは知っていて下さい。フレンチもあればパスタもある、北京ダックがあれば胡同にある小籠包といろんな味わいがあって、どれも良いということです。

 弦堂はネットショップなので送料などの付帯コストがあります。1枚ずつの販売は割高になるので、5枚セットで販売することにしました。時々FangFang弦の購入に際して、清水の舞台から飛び降りるごときの覚悟を表明する方もおられますので、上記の説明でどういうものなのか理解していただこうと思ったのですが、こういうものなので5枚買ってゴミになることはないですから、まとめ販売でもまあ問題なかろうということでそうさせてもらうことにしました。他の品と一緒にまとめ買いされる場合は1枚からでも結構です。その場合は5枚組のままご注文していただき、メモ欄で数をご指定下さい。FangFangはいわゆる"試す"弦ではないです。試すのが面倒な人が使う弦です。ご近所の新規開店のラーメンではないです。お宅のご飯とみそ汁です。これが最高? そういう意味では最高の弦でしょう。

 他の品と同時ご注文の場合は1枚からでも構いません。5枚のままでご注文いただきメモ欄でご指定下さい。6,7枚といった数の場合もメモ欄でご指定下さい。

    5枚組      ¥4500 




二胡弦堂
創業2008年 二胡弦堂